首の痛みでロキソニンを飲んでも全然良くならない…そんな経験、ありませんか?
激しい頭痛や首・肩・腰の痛みが起きた時、多くの方がまず思い浮かべるのがロキソニンなどの鎮痛剤。
でも効果が感じられない時は要注意です。

まず大切なこと、それは受診です
ロキソニンで改善が見られない場合、飲む量を増やしたり長期間飲み続けたりするのは危険。
まずは医療機関での診察を受けることが大切です。
なぜロキソニンが効かないのか。それには理由があります。
ロキソニンの仕組みと限界
ロキソニンの正式名称は「ロキソプロフェンナトリウム水和物」。
痛みの原因であるプロスタグランジンの生成を防ぐことで、炎症を抑えてくれます。
でも実は、すべての痛みが炎症を伴っているわけではないんです。だから効果を実感できないケースも。
特に首の痛みの場合、神経痛による痛みの可能性があります。
神経痛って何?特徴は?
神経痛の痛み、患者さんはこんな風に表現されます。
- ビリビリする
- チクチクする
- 電気が走るような感じ
この種の痛みには、ロキソニンなどの一般的な鎮痛薬が効きにくいのが特徴。
残念ながら即効性が期待できる内服薬もないのが現状です。
神経痛に効く薬、違うアプローチ
神経痛に効果が期待できるのは、リリカやタリージェといった薬。一般の方には聞き慣れない名前かもしれませんね。
これらの薬の特徴は即効性がないこと。定期的に服用して、数日から十数日続けることで効果が現れる感じです。
ちょっと根気が必要です。

即効性を求めるなら神経ブロック注射
神経痛に対して即効性が期待できるのは神経ブロック注射。でも、これも1回で完璧に治まるとは限りません。何度か繰り返し治療が必要なケースが多いのが実情です。

痛みの原因、自己判断は危険
このように痛みの原因は様々で、自分で正確に判断するのはとても難しいもの。
薬局やドラッグストアで買った薬が効かず、痛みに悩んでいる方へ。
ご自身での手探り解決は時間の無駄になることも。速やかに医療機関を受診することをおすすめします。
適切な診断を受けて、あなたの痛みに合った治療法を見つけていきましょう。我慢しすぎず、早めの相談が回復への近道です。
記事の監修
医師 田部田 英之
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任
2025年 荻窪 痛み&リハビリクリニック院長就任
