「帯状疱疹のような痛みがあるけれど、発疹が出ていない」そんなとき、何科を受診すればいいのか迷いますよね。
発疹がなくピリピリ痛む場合は皮膚科やペインクリニック、神経痛が疑われるときは神経内科やペインクリニックを受診するのを推奨します。
発疹がない状態でも帯状疱疹の初期段階や神経痛の一種である可能性があり、どちらの場合も早めの受診がとても大切になります。
発疹がなくても帯状疱疹の可能性はある!?
帯状疱疹の痛みの原因は、「水痘・帯状疱疹ウイルス」によるもので、
体の中に潜んでいるウイルスが免疫が下がった時に再び活動し始めることで起こります。
知っておきたい~帯状疱疹の前駆期~
通常の帯状疱疹の場合は
1.発疹が出る数日前から、体の片側にピリピリ・チクチク・焼けるような痛みが出る
2.その数日後同じ場所に赤い発疹や水ぶくれが帯状に現れる
(1)のように、発疹が出る前の段階を「帯状疱疹の前駆期」と呼びます。
痛みだけの状態が数日続くため、初期には筋肉痛や神経痛と間違えられることも少なくありません。
しかし、この時期から抗ウイルス薬を使用すると、発疹が軽く済んだりする可能性が高くなります。


知っておきたい~無疹性帯状疱疹~
まれに、発疹が最後まで現れない帯状疱疹があります。これを「無疹性帯状疱疹」といいます。
ウイルスが体の中で再活性化しているのは通常の帯状疱疹と同じですが、
皮膚に症状が出ないため、診断が難しいのが特徴です。
★主な症状★
・痛みが体の片側だけに限局している
・「ピリピリ」「焼けるような」「触ると痛い」などの神経痛様の痛み
・胸・背中・顔など、帯状疱疹の好発部位に多い
・痛み発症から数日経っても発疹が出てこない
血液検査やウイルス抗体検査で診断できる場合があるため、
症状が続いてる場合はペインクリニックや皮膚科に相談してください。
放置しないで!早めの受診が大切!
まず受診したいのは皮膚科・神経内科
「片側だけに痛みが出る」「皮膚のラインに沿ってピリピリする」「触れると痛い」などの症状がある場合は、皮膚科を受診しましょう。皮膚科では、血液検査や症状からウイルスの再活性化を判断し、必要に応じて抗ウイルス薬を処方してもらえます。早期治療を行うことで、痛みの慢性化(帯状疱疹後神経痛)を防ぐことができます。
もし皮膚の異常が全く見られず、痛みが神経に沿って続いている場合は、神経内科の受診も適しています。神経の炎症や障害を確認し、帯状疱疹以外の神経痛(肋間神経痛、坐骨神経痛など)との鑑別を行ってもらえます。
■痛みが強い・長引くときは「ペインクリニック」へ
痛みが強く夜も眠れない、治療後も痛みが続く。。。。
そんな場合は、ペインクリニックが力になります。
ペインクリニックでは、専門医が神経の炎症を抑えるブロック注射や投薬、運動療法など、
痛みをコントロールする専門的な治療を行います。
特に帯状疱疹後神経痛は、発症後3か月以上痛みが残ることもあり、一般的な鎮痛薬だけでは改善しにくいケースもあります。
早い段階からペインクリニックで治療を受けることで、神経痛の慢性化を防げる可能性が高まります。
一人で悩まずにまずは、医療機関に相談することを推奨します!!

