腰痛は発症直後に自宅でどう対処するかで、回復のスピードは大きく変わります。
ここでは、急性腰痛が出た時の自宅での応急処置と、多くの方が迷う「冷やすべきか、温めるべきか」の正しい判断基準について
メカニズムとともに詳しく解説します!
腰痛の最優先事項:楽な姿勢で「安静」にする
最も重要なのは、無理に動かず、痛みの少ない姿勢で安静を保つことです。

無理に動くと、損傷した組織をさらに傷つけ、痛みを悪化させる可能性があります。
安静時の姿勢としては、仰向けで膝の下にクッションや丸めたタオルを入れて膝を軽く曲げた姿勢、または、横向きで体を少し丸め、膝の間にクッションを挟む姿勢が、腰への負担が少ないとされています。数日間は激しい運動や重労働を避け、トイレや食事など最低限の日常生活
動作に留めましょう。
炎症を抑える!腰痛の「冷やす」と「温める」の判断基準
初期の応急処置で最も重要な判断は、「冷やす(アイシング)」か「温める(温熱療法)」かです。
これは患部に「炎症」があるかどうかで判断します。

発症直後〜48時間は「冷やす(アイシング)」が原則
強い痛みが走り、患部が熱を持っている状態は、組織の損傷による急性的な炎症が起きているサインです。この急性期には、冷やす(アイシング)ことが正解です。低温で血管を収縮させ、炎症物質の広がりを抑制することで、炎症の拡大を防ぐのが目的です。また、痛みの信号を伝える神経の伝達を遅らせることで、痛みを麻痺させ鎮める効果も期待できます。
注意点として、この時期に温めてしまうと、血流が良くなりすぎて炎症と腫れが悪化し、かえって痛みが強くなる可能性があるため、入浴やカイロでの加温は避けてください。
正しいアイシングの方法
氷嚢や保冷剤を必ずタオルで包み、痛む箇所に当ててください。
凍傷を防ぐため、直接肌に当てるのは厳禁です。
1回あたり15分〜20分程度を目安とし、1日3〜4回、痛みが強い間は繰り返しましょう。
痛みが落ち着いた回復期は「温める」に移行
発症から2~3日経過し、激しい痛みが治まり、患部の熱感がなくなってきたら、今度はケアを「温める(温熱療法)」に切り替えます。
この時期は炎症は治まっているものの、筋肉が緊張して硬くなっている状態です。

温めることで血行が促進され、老廃物の排出や治癒に必要な栄養素の供給がスムーズになり、
硬くなった筋肉を緩めることで回復を促します。
湯船にゆっくり浸かったり、温湿布やカイロを使ったりして、心地よいと感じる程度に温めましょう。
腰痛のその他の応急処置と注意点
・固定: 市販のコルセットやサポーターで腰を固定すると、動作時のサポートになり痛みが軽減されます。ただし、長期の使用は筋力低下を招くため、痛みが引いたら徐々に使用を控えましょう。
・動作の工夫: 仰向けから勢いよく起き上がらず、必ず横向きになってから、手で体を支えながらゆっくりと立ち上がるようにしてください。咳やくしゃみをする際は、壁などに手をつき腰を反らせるようにして行うと、腰への衝撃を軽減できます。
腰痛ですぐに病院へ行くべきサイン

ほとんどのぎっくり腰は適切な対処で改善しますが、以下の症状が見られる場合は、
重篤な病気の可能性もあるため、速やかに整形外科などの医療機関を受診してください。
・足にしびれがある、または足に力が入らない(麻痺がある)
・排尿・排便に障害がある。
・発熱を伴う、または痛みが徐々に悪化していく。
ご自身の痛みの状態をよく観察し、「冷やす」と「温める」を適切に使い分け、無理せず早期回復を目指しましょう。
