帯状疱疹になってしまい、家族との入浴が心配。
特に小さなお子さんや妊婦さんがいるご家庭では、感染のリスクが気になりますよね。
帯状疱疹という病気そのものが他人に感染することはありませんが、入浴の際には注意が必要です。
正しい知識で安全に過ごしましょう。

帯状疱疹のウイルス、実は身近なもの

帯状疱疹の原因は水痘・帯状疱疹ウイルス。多くの人が子どもの頃にかかる「水ぼうそう」と同じウイルスなんです。
つまり、帯状疱疹にかかった人の水疱から流出するウイルスに直接触れることで、
過去に水痘にかかったことがない人に感染を引き起こす可能性があります。
特に注意したい人たち
免疫力が低下している人、妊婦さん、乳児は要注意。特に乳児や妊婦さんは水ぼうそうが重症化するリスクが高く、
妊娠中に発症した場合には先天性水痘症候群の赤ちゃんが生まれることも。
そのため、赤ちゃんや妊婦さんとの接触は避けるべきとされています。

感染リスクを下げる方法
感染は通常、直接接触によるもの。患部がしっかり覆われていれば感染リスクは低くなりますが、
発疹や水疱がある間は家族間でも接触に注意しましょう。
入浴時の具体的な注意点
帯状疱疹になっても入浴は基本的に可能。でも、いくつかのポイントを守ることが大切です。
家族への配慮
- 入浴は個別に行い、最後に入る
- 湯船には浸からず、シャワーで済ませる
- 入浴後のタオルは他人と共有しない
- 洗濯物は別々にする

症状悪化を防ぐために
- 患部を刺激しないよう注意
- 湯船の温度はぬるめに設定
- 患部を直接こすらない
- 強い石鹸や洗浄力の強いボディソープは避ける
- 刺激の少ないものを使用
入浴後のケア
- 患部を清潔に保つ
- しっかりと水分を拭き取る
- その後、保湿を行う
- 体を冷やさないよう、できるだけ暖かくする
乳幼児のいるご家庭では
特に乳幼児のいるご家庭では、家族みんなでお風呂に入ることが多いですよね。
発疹や水疱がある間は、家族で協力しながら少し工夫が必要。
でも、これは一時的なもの。回復まで家族みんなで乗り切っていきましょう。
心配な時は相談を
入浴方法や感染予防について不安なことがあれば、遠慮なくご相談ください。
患者さんとご家族が安心して過ごせるよう、しっかりサポートいたします。
帯状疱疹は適切な治療で改善する病気。焦らず、正しいケアで回復を目指していきましょう。
記事の監修
医師 田部田 英之
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任
2025年 荻窪 痛み&リハビリクリニック院長就任
